SNS等で花粉症に効くと題になっていた健康茶『ジャムーティー』。
2023年4月12日に『ジャムーティー』からステロイド成分が検出されたことを国民生活センターが発表し問題になっていますね。
本来含有されていてはならないステロイドが検出されたことは大変な問題で、製造・販売した企業には早急な対応が求められます。
しかし、既に飲んでいた方が多数いる為、飲んでしまっていた方は取り返しのつかない状態なのではと不安に思っている人も少なからずいると思います。
今回は問題のジャムーティーはどこの会社のものなのか。
また、ジャムーティを服用していた場合の副作用はどんなもので、これからどうすべきかまとめてみました。
ジャムーティー「ステロイド含有」問題発覚の経緯
この問題はジャムーティーを飲用していたある女性が、たまたま別の疾患で医療機関を受診し際に、幸か不幸か発覚しました。
テレビ番組でタレントが絶賛しているのを観て、花粉症によく効くというお茶を通信販売で購入し、2021年12月から、4カ月ほど飲んでいたところ、花粉症が劇的に改善したとのことであった。別疾患で通院中であり、定期の血液検査にてACTH(副腎皮質刺激ホルモン)、コルチゾール(副腎皮質ホルモン)といった検査値が低いことから、副腎機能が抑制されていることに気付いた。2022年4月にお茶を止めてもらったところ検査値は速やかに改善した。以上から、お茶に抗炎症・抗アレルギー作用のある副腎皮質ステロイド成分が入っていることが疑われた。
(事故情報受付:2023年1月、患者:13歳、女性)
独立行政法人国民生活センター|https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230412_1.htm
Twitterで滝沢ガレソさんがツイートいてたことでも話題になっていたので、相当数の方が飲用していたのでは?と思われます。
後に滝沢ガレソさんもこのツイートを謝罪しています。
副作用がある成分を効果があるからと、気づかず飲み続けてしまった被害者の一人でもありいたたまれない気持ちになりますね…。
筆者の知り合いもジャムーティーを飲んでいて、問題が発覚したときヒヤッとしたそうです。
問題になったジャムーティーは『株式会社香塾』が販売
問題になったジャムーティーについてですが、ジャムーティーを販売している会社は複数あるようで、問題になったのは『株式会社香塾』が販売している「ジャムー・ティー・ブラック」という商品です。
実際にジャムーティーを販売しているのは『香塾』『香塾本店』『香塾堂』という3社です。
似たような名前なのでややこしいですよね…。
他の会社の商品は今のところ問題にはなっていません。
知人がジャムーティーを服用していて心配になったのですが、幸い、知人が飲んでいたのは『香塾堂株式会社』のものでした。
ちなみに、この株式会社香塾はあくまで原材料を輸入して包装販売しているだけで、弊社内においてデキサメタゾンが混入することは考えられず、製造会社に混入経路を確認した上で結果をホームページで改め報告するというお知らせを掲載しています。
そして、問題のあった商品は販売を中止し、商品(開封・未開封問わず)を回収し、行政機関からの指導についても速やかに対応するということでした。
今後ジャムーティーの購入を検討されていた方は、問題の商品を間違って購入してしまうということはなさそうですね。
花粉症に効くは大間違い!今すぐ医療機関を受診して
国民生活センターは消費者へのアドバイスとして、該当の商品を飲用していた場合には医療機関を受診するよう促しています。
当センターで購入した商品には医薬品成分のステロイドが含まれていました。同銘柄の商品を飲用されている方は、医療機関を受診するようにしましょう。
独立行政法人国民生活センター|https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230412_1.htm
また、国民生活センターの資料によると、当該商品にはデキサメタゾンが 3μg/g 含まれていたということです。
この含有量につい、は国民生活センターは以下の内容も記載しています。
パッケージの表示から、小さじ 1 杯(実測で約 2.5g)の量を 1 日に 2 回飲用した場合、約 15μg のデキサメタゾンを摂取することになります。これはデキサメタゾンを有効成分とする医薬品の、成人の1 日最低量とされる量(0.5mg)の約 35 分の 1、小児(15 歳未満)の 1 日の最低量とされる量(0.15mg)の約 10 分の 1 に相当する量でした。
独立行政法人国民生活センター|https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230412_1.htm
これだけ見るとあまり影響はないのでは?と思う方もいるかと思いますが、特に若い方が効果があるからと何杯も飲んでいた方などは、要注意かもしれないですね。
検出されたステロイド成分「デキサメタゾン」は、抗炎症作用を持ち、慢性関節リウマチ、気管支炎喘息、アトピー性皮膚炎などに使用される医療成分です。
どうやらこの作用によって一時的に花粉症が収まったように感じるというカラクリがあったようです。
しかし、デキサメタゾンは医薬品成分であり、食品に使用することはできず、これを含む商品
は「無承認無許可医薬品」に該当するようです。
そして、医薬品医療機器等法上問題になるということでした。
「デキサメタゾン」の副作用としてあげられているのは、感染症の悪化、ムーンフェイス、けいれん、うつ状態などがあります。
飲むのをやめればいいと思っていらっしゃるかと思いますが、こちらは急に飲用をやめるとリバウンド現象を起こす危険もあるようです。
ちなみに”リバウンド現象”とは薬を急に止めたことによって、それまで抑えられていた症状がかえって悪化する場合があるというものです。
そのため、徐々に使用を中止する必要があると国民生活センターは呼びかけています。
花粉症が改善されたと思って問題の商品を飲用を続けていらっしゃる方がいれば、ぜひ今すぐに医療機関を受診することをお勧めします。
また、今回の問題に関して医療機関を受診する場合は、代謝内分泌科を受診するのが良いようです。
まとめ
問題のあったジャムーティーは「株式会社香塾」が販売しているものでした。
問題の「ジャムー・ティー・ブラック」は販売中止され、これからジャムーティーを購入する方が誤って購入してしまうということはなさそうです。
当該商品を飲用してしまったという方は医療機関を受診し、医師の管理の下で徐々に使用を中止するなどの必要があることもわかりました。
本記事は国民生活センターが正式に発表している資料を基に執筆しています。
国民生活センターが2023年4月12日に正式に出した報道発表資料は以下のリンクをご覧ください。
花粉症への効果をほのめかした健康茶にステロイドが含有-飲用されている方は、医療機関にご相談を-
独立行政法人国民生活センターHP|https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20230412_1.htm
ジャムーティーをすでに飲用している方も、これから購入をしようと検討していた方も、本記事が少しでも役に立てば幸いです。
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